
Paul McCreesh, Gabrieli Consort & Players [DG UCCG-7086] 1996年12月録音
Archivの一番新しいメサイアがNEW SUPER BEST101シリーズに入っていたので購入。他社の1000円程度の廉価盤シリーズと比べると、やや高いためこのシリーズは持っていなかった。 なにやらエンハンストCDとかになっており、PCデータも含んでいるとのこと。これへの不満は文末に。
演奏はGabrieli Consort&Players。ホントに合唱曲しかないため、ソリスト表記は無し。“Glory to God in the Highest”などは、Sop.のレチタティーヴォからアタッカの曲なので、いきなり始まるこの編集は結構強引だ。(直前の10数秒程度、レチタティーヴォをつければ自然な流れになるのだが…)
低音の輪郭がはっきりしている好みの演奏。ただしテンポを強引に快速にしているあたりは、合唱に無理が生じている。金管ではホルンも加わる版。出る時は結構鳴らしている。
廉価盤ながら、歌詞対訳も付いているのは良いが、演奏メンバー表がなかった。古楽演奏では演奏メンバー表が重要で、外国盤はほぼ必ず付いている。国内盤は(全曲盤でも)省略されてしまうことがあり、関心の低さが表れている。今回に関しては、たとえばトランペット奏者などを知りたかったのだが…。
合唱曲はあまり有名でない曲も網羅されており、今回のトロンボーンアンサンブルへの編曲参考での目的は果たしている。そうなると、アリアやレチタティーヴォも聴きたくなってしまうが、だったら全曲盤を買えということか。
さて、エンハンストCDは、通常の音楽CD以外にPCデータも持っているCD。環境にもよるが、OSXだと、CDが2枚マウントされる。PCデータは、NEW SUPER BEST101シリーズのカタログと専用サイトへのリンクだとか。
カタログはHTMLやpdfではなくアプリケーション形式になっていた。OSX版ではないため、Classic環境が立ち上がる(久しぶりだった)。2002年9月発売という時期を考えるとしょうがない面もあるが、たいした内容でないカタログなので、HTMLなど汎用的なフォーマットにして欲しかったところだ。
専用サイトは、もっとイマイチ。こちらは、やろうと思えばいくらでもメンテできるのから、しっかりして欲しい。とにかくカタログの情報量が少ない。外国のUniversal Classicsのサイトで公開されている、オンラインカタログのがよほど情報量がある。ちなみに、Classic環境のアプリケーションから呼び出すので、当然Classic環境のブラウザが立ち上がった。なんだかなぁ。
紙の対訳省略しても良いので、前述のメンバー表も含め、pdfで用意してくれれば良かったのに(外国盤のデータそのままでいいので)と思う。そういうオペラの廉価盤シリーズもあったぞ。