昨夜NDRで放送されたもの。
- ロッシーニ:歌劇「どろぼうかささぎ」序曲
- フンメル:トランペット協奏曲ホ長調
- ビゼー:交響曲第1番ハ長調
- Trp.ダヴィット・ゲリエ
- ファブリス・ボロン指揮
- 北ドイツ放送フィル(NDR Radiophilharmonie)
[2004-09-02収録]
指揮者の名前の読みは、たぶんこんな感じに読んでいた気がする。オケは大植氏と来日したハノーファーのオケだと思うが、Hannoverの表記がないので自信なし。
さて、ダヴィット・ゲリエは先日のウィーン・ブラスでの強烈な印象が残っているだけに、とても気になったコンサート。フンメルのみ聴き終わった。NDRはビットレートが低いため、細かな音色はわからない。それでも、芯が太いがアタックの柔らかい音色はわかる。また通常へたり気味になる、たまに出てくる低音もよく鳴らせている気がした。ライヴとはいえ、技術的に怪しかったのは、跳躍で一カ所あったくらいの完璧な演奏。
ただ、気になったのはテンポ設定。全体に遅く着実な音楽の作りで、それはそれで素朴なのだが、第1楽章などは推進力が失せているように感じた。もっとも素人のように、吹けないから遅いのではなく、音色と良く合った説得力のある解釈ではある。第2楽章も始まってすぐのトリルが無く、ただ音を伸ばすだけなのも、音色で勝負できるからこそのやり方かもしれない。第3楽章は遅いとはいえ、他が快速すぎるのだろう(付点のリズムが再現できない演奏が良くある)。
オケは可もなく不可もなく。遅めのテンポ設定でも前進できる伴奏ができれば、なおいいのかもしれない。
フンメルは番組表やアナウンスではEs-dur(変ホ長調)となっていたが、E-dur(ホ長調)の版で演奏していた。また、改めて聴いてみると、第1楽章のテンポ設定自体はそんなにめずらしく遅いわけでもない。なので伴奏の重さかも。第3楽章はめずらしい遅さだけど。