昨夜の各局の中継は、北ドイツ放響+パーヴォ・ヤルヴィ、ベルリン・ドイツ響+ナガノのマーラー2番、 オールドバラでのブロドスキーSQ+マーク・パドモアによるブリテンとパーセルなどが目白押し。その中で、まず聴いたのは、 RADIO4-NEDにて生中継されたコンセルトヘボウでのコンサート。
- ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番ハ長調作品15
- シュネーベル:Re-Visionen I/2: Beethoven-Symphonie
- ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調作品55
- クリスティアン・ツァハリアス(Pf.&指揮)
- オランダ室内管弦楽団
[2005-02-14, コンセルトヘボウ, アムステルダム]
後半はまだ聴けていない。ベートーヴェンの1番はオープニングにふさわしい、快活な始まり方。伴奏はとても精緻なアンサンブル、 とまではいかないが適切な表現となっていた。
続いてのシュネーベルも含めてのベートーヴェン・プロということらしい。このシュネーベルの作品は、 Beethoven-Symphonieとあったので、いくつかの交響曲からとったコラージュ的作品かと思って聴き始めた。 やや期待を裏切られる形で、第5交響曲の第1楽章のみが、構成はそのままで、リズムを崩して(主に5/8拍子になっている)進められていく。 楽器の割り振りも結構原曲に近い。
ただし楽器編成は室内楽的なもので、聴いた感じでは弦は各1人ずつ。管も各1人ずつで、 Fl.,Cl.Fg.,Hrn.,Trp.(ミュート付きの時間が多い)があった。たしかハープと、打楽器は鍵盤も含め複数奏者で充実。 Ob.がないのが古典色を廃した結果か。終わり前の原曲でのOb.のカデンツァもそのまま出てくるが、これはCl.が担当していた。
聴いている途中では、そのうち他の交響曲も出てくるか、とか、次はなにか仕掛けがあるか、などと期待してしまったため、 やや満足度が薄れてしまった。打楽器他による、“しゅるしゅる(紙?)”や“じゃーん(鉄板?)”が入ってくるのは面白いが、 それ以外は原曲に近い部分が多く、微妙な曲に感じられた(私には)。
なお、Re-Visionen I/2というタイトルが示すとおり、他にもモーツアルトやマーラー、ワーグナーの作品を“改訂” したものもあるらしい。